海外積立は日本の金融機関が扱う投資信託に比べ、利回りが高く元本確保や定期的に付与されるボーナスなど様々なメリットが用意されています。
しかし海外積立といっても種類が多すぎて、結局どこがおすすめなのか? という疑問を持たれる方も多いようです。
そこで本記事では、利回りや手数料、安全性など様々な観点から海外積立のおすすめ投資先をランキング形式で紹介していきます。
「海外積立をやってみたいけど、おすすめ投資先があれば知りたい!」と思われている方、必見の内容となっています!
海外積立のおすすめ投資先をランキング化
それでは早速、海外積立のおすすめ投資先をランキング形式でお伝えしていきます。
ランキングは以下の5つの項目を踏まえた上で、50点満点で算出しています。
- 利回り
- 手数料
- 安全性
- 投資の敷居の低さ
- 解約のしやすさ
なお、各項目については単純比較は難しいため、あくまで絶対的な評価となることをご理解ください。
それではランキングを見ていきましょう!
海外積立おすすめランキング1位:フィリピン不動産
利回りの高さ | 9点 |
手数料の安さ | 9点 |
安全性 | 8点 |
投資の敷居の低さ | 6点 |
解約のしやすさ | 5点 |
合計 | 37点 |
海外積立のおすすめ投資先ランキング第1位は、フィリピンの不動産投資です。
不動産投資が海外積立となることに違和感を覚える方も多いと思いますが、こちらも海外積立の一つです。
もちろん一括でフィリピン不動産を購入すれば海外積立ではなくなりますが、多くの方は毎月一定額で積み立てを行う形となります。
ではなぜフィリピン不動産が当サイトの海外積立のおすすめ投資先であるか説明していきます。理由は以下の3点から。
- 高い経済成長率と人口増加率によりキャピタルゲインが期待できる
- 価格が下がりにくい
- 毎月3万円程度から積立可能
まずフィリピンの経済成長率ですが、年率で5~7%ほどです。日本が2~3%ですのでフィリピンの経済成長率の高さが伺えます。
加えてフィリピンの人口増加率は2015~2020年で1.63%、同時期の日本が-0.28%です。
このようにフィリピンは高い経済成長率と人口増加率を維持しており、このことが結果として不動産価格を押し上げます。
また現時点のフィリピンの不動産価格は日本の1/4といわれ、都心部の高級タワーマンションでも日本円で2,000万円以下で購入可能です。
今後さらにフィリピンの経済成長と人口増加が続けば、将来的に不動産価格が上がり、大きなキャピタルゲインが期待できるでしょう。
もちろんキャピタルゲインだけではなく、将来的に物件を貸し出せばインカムゲインも得られます。
利回りは何%と明確にはいえませんが、物件の購入価格が低い分、日本の不動産投資よりも高い利回りが得られるでしょう。
また不動産は株式などと比較して、現金に次いで価格が安定するといわれています。この理由は不動産の流動性の低さのためです。
たとえばご自身が月の家賃8万円の賃貸マンションにお住まいの場合、大家さんから「来月から家賃を3万円上げて11万円にします」といわれた経験がある方はいないと思います。
せいぜい上がっても2,000~3,000円程度でしょうか。
一方で株式は流動性が高く、平日は毎日取引が行われていますので、どうしても価格変動が激しくなります。
最後にフィリピン不動産は、物件価格によりますが、月3万円程度から積み立てが可能です。
厳密にいえば最初の数年間は頭金を分割で支払うことになるのですが、月3万円程度であれば十分手に届く範囲ともいえます。
なおフィリピン不動産の投資については、以下のページで詳しく解説していますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
フィリピンはアジアの中でも、近年目覚ましいほどの経済成長を続けています。 経済成長と同時に不動産市場も拡大するため、せっかく不動産投資を行うのであれば将来性のあるフィリピンに興味を持たれている方も多いことでしょう。 実は今、[…]
海外積立おすすめランキング2位:インベスターズトラスト「S&P500インデックス」
利回りの高さ | 9点 |
手数料の安さ | 6点 |
安全性 | 8点 |
投資の敷居の低さ | 9点 |
解約のしやすさ | 3点 |
合計 | 35点 |
海外積立のおすすめ投資先ランキング第2位は、インベスターズトラスト(ITA)のS&P500インデックスです。
インベスターズトラストはイギリス領であるカリブ海のケイマン諸島に本籍を置くオフショア投資の一つ。
中でもS&P500インデックスは日本人にも人気がある海外積立となっており、毎月3万円程度から積み立てができ、加えて「元本確保」という特徴があります。
元本確保とは、ある一定期間(S&P500インデックスの場合は10年間)積み立てをすると、拠出した金額に対して元本が確保される仕組みです。
ただしインベスターズトラストのS&P500インデックスは外貨で運用されるため、あくまで外貨建てで元本確保される点にご注意を。
たとえば10年間で60,000米ドル(1米ドル=100円で600万円)を積み立てた場合、60,000米ドルに対して元本確保されるということです。
60,000米ドルを換金する時の為替レートによっては、元本割れを起こす可能性があることを理解しておきましょう。
また気になる利回りですが、運用対象がアメリカの代表的な株価指数であるS&P500であることから年10%前後が期待できます。
加えて定期的に積立金額に対してボーナスが付与されるため、利回りは日本の金融機関が扱う投資信託に比べて高くなります。
ただし高い利回りを維持することと、元本確保やボーナスがある一方で、手数料が一般的な投資信託と比較すると高めの設定です。
これらを踏まえ、手数料の安さは6点としています。
最後に解約についてですが、2年以上積み立てを行わないと解約返戻金が0となってしまいます。
解約できないというわけではないですが、短期的な運用であれば解約しても戻ってくるお金は期待できないでしょう。
少なくとも10年以上は積み立てを行わないと旨味が得られないということを踏まえて、ここでは解約のしやすさを3点とさせて頂きました。
なおインベスターズトラストの詳しい内容は、別ページで解説していきます。
さらに詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
>>インベスターズトラスト(ITA)を徹底解剖! 元本確保って本当なのか?
海外積立おすすめランキング3位:RL360°(ロイヤルロンドン)「RSP」
利回りの高さ | 5点 |
手数料の安さ | 4点 |
安全性 | 9点 |
投資の敷居の低さ | 7点 |
解約のしやすさ | 3点 |
合計 | 28点 |
海外積立のおすすめ投資先ランキング第3位は、RL360°(ロイヤルロンドン)のRSPです。
RL360°もインベスターズトラスト同様に、日本人に人気のあるオフショア投資の一つです。
現時点で日本人が契約可能なRL360°の商品はRSP(Regular Savings Plan)のみとなっており、月額280米ドル(1米ドル=100円で28,000円程度)となっています。
ただしRSPは積立期間が10年未満だと積立金額が月額560米ドルに上がるため、投資の敷居の低さはインベスターズトラストよりも高いといえます。
気になる利回りですが、RL360°の仕組み上、担当のIFAによって大きくことなることから、ここでは5点とさせて頂きました。
また解約のしやすさは、インベスターズトラスト同様に、短期間の解約はほとんど手元にお金が戻ってこなくなるため3点としています。
ただし安全性の面では優れており、RL360°が本籍を置くイギリス王室領のマン島が厳しい金融規制により、仮にRL360°が倒産したとしても法律によって契約者の資産の時価90%が保全される仕組みとなっています。
そのため安全性については9点とさせて頂いています。
なおRL360°の詳しい内容は以下のページで解説しています。
>>RL360°(ロイヤルロンドン)を徹底検証! 会社概要や商品について詳しく解説
海外積立を選ぶ上で4つの重要ポイント
ここまでは当サイトおすすめの海外積立をお伝えしてきましたが、魅力がある一方で気を付けなければならないポイントも存在します。
海外積立で失敗しないためにも、ぜひ押さえておいてください。
ここでは海外積立を選ぶ上での重要ポイントを4つにまとめてみました。
最適なポートフォリオ設計を意識する
資産運用をする上で意外と見落としがちなポイントが、最適なポートフォリオを設計することです。
資産運用におけるポートフォリオの設計は、ご自身のリスク許容度に応じて、リスクが異なる資産をどのような割合で組み入れるを考えてきます。
実はこの作業は難易度が高く、たとえばリターン(利回り)だけに着目してしまうと、非常にリスクの高いポートフォリオができ上ってしまい、市場の変化によっては大きな損失となる可能性があります。
では最適なポートフォリオはどのように組めばいいのでしょうか?
その答えは、下記のように「資産の三分法」を基本に考えるとわかりやすいでしょう。
資産の三分法とは、投資対象を現金・預金、不動産、株式をそれぞれ3等分して保有するポートフォリオ設計です。
資産の三分法を意識することで、それぞれの投資対象が異なる動きをするため、リターンを狙いながらリスクを抑えた運用が可能になります。
資産運用を行う上でまず忘れてはならないことが、全資産を投資に振り向けないことです。
資産の三分法にあるように、ご自身のポートフォリオには必ず現金・預金を少なくとも3割は保有しましょう。
何があるかわからない人生、万が一に備えて手元に現金は置いておきたいですよね。
続いてリスクを取ってリターンを狙うために、株式をポートフォリオに組み入れます。
ただし株式はリスクが高い投資になりますので、資産の三分法に沿うのであれば現金・預金同様に3割ほどに留めておくといいでしょう。
そして最後に不動産を組み入れます。
なぜ不動産を組み入れるかというと、現金・預金よりもリターンを得られ、株式よりもリスクが低い資産のためです。
意外かもしれませんが、不動産は株式よりもリスクは低いといわれます。
その理由は先ほど触れたように、不動産は株式よりも流動性が低く、価格変動が発生しにくいためです。
しかし多くの方は不動産は大金が必要、またはローンを組んで借金をするものと理解している方が多いようです。
確かに日本国内で不動産投資をする場合、一般的には金融機関から資金を借り入れて購入します。
当然借りたお金は返さなければなりませんので、投資家は借金を追うことになります。
しかし先ほど触れたフィリピン不動産は借金を追うことなく不動産投資が始められます。
この理由は、海外の不動産投資特有の仕組みで、最初の数年は物件価格の30%程度を頭金として、こちらを分割で支払う仕組みとなっているためです。
もちろんこの段階では借金はしていません。
頭金を払うと残りの物件価格に対してローンを組むか、一括で購入するか選択します。
またこちらも繰り返しになりますが、フィリピン不動産は日本の不動産よりも、価格上昇の可能性が大いにある投資対象です。
つまり資産の三分法に従うのであれば、不動産を組み入れる際になるべく価格が落ちない、かつ少しでも価格が上がる不動産に投資した方がいいでしょう。
それでもフィリピン不動産に直接投資することに抵抗がある場合は、国内の証券会社を経由して購入できる「REIT(不動産投資信託)」という投資対象もあります。
REITは複数の物件を投資対象として、物件の選別等はプロの投資が行い、私たち投資家はその物件を証券化した株式のようなものを購入します。
もちろん投資している以上、物件の運用状況に応じて配当金も発生するため、直接不動産投資をすることに抵抗がある方はREITを検討してみてもいいでしょう。
なお日本の証券会社で海外のREITへ投資する手段は少なく、海外株式の口座を開設するか、海外REITの投資信託を購入するかの2択になります。
どちらも証券会社を経由することで、手数料が発生してしまい、高いリターンを期待することは難しいといえます。
安全性は要チェック
海外積立は国内の投資と比較してリスクは高くなる傾向にあります。
その理由は情報の非対称性が発生するためで、具体的には海外の投資先は日本国内にいると細かい情報が得られないことや、金融規制が各国異なることなどが挙げられます。
これらの情報を的確に得られれば情報の非対称性は発生しませんが、とても難易度の高い作業となりますよね。
そこで海外積立を行う際に注目して頂きたい点が、投資先が格付けを得ているかです。
こちらについては不動産ではなく、オフショア投資に該当します。
オフショア投資は利回りが高いだけではなく、日本国内では見かけることがない元本確保型の商品やボーナスが用意されています。
その一方で、投資先の安全性を見極めることが難しいといえます。
しかしオフショア投資の中でも、上図のインベスタートラストのように格付け機関より格付けを得ている場合があります。
ちなみに当サイトのおすすめ海外積立であるインベスタートラストは、保険専門の格付け会社であるA.M.Best社より、A−という格付けを得ています。
A.M.Best社のA−の格付けは、日本の保険会社である明治安田生命と同じ格付けです。
格付会社も世界中にいくつか存在しますが、投資先の海外積立を扱う会社が格付けを得ていれば、一定の安全性は担保されているといえますね。
手数料
海外積立は高いパフォーマンスを出す一方で、手数料が割高であることが多いです。
これはヘッジファンド投資などと同様に、高いパーフォーマンスを出すには運用にかかる手間がかかり、結果として手数料も高くなるためです。
しかし海外積立のいいところは、手数料は高いがこれを上回るボーナスなどのメリットがある点でしょう。
たとえば、先ほど挙げた海外積立のおすすめランキング2位のインベスターズトラストのS&P500インデックスの手数料は、日本国内の金融機関で購入できる投資信託と比較して高めの設定です。
日本国内でS&P500に連動する投資信託の手数料は、近年は低下傾向にあり、中には年間0.1%という商品もあります。
一方で、インベスターズトラストのS&P500インデックスの年間管理手数料は、10年プランで2.0%、15年プランで1.7%、20年プランで1.1%です。
加えてプラン点数料として月10ドル、さらにストラクチャー手数料が月0.125%が発生します。
これだけ見るとインベスターズトラストのS&P500インデックスの手数料は高めですが、元本確保型であることや10年以上積み立てを行うとロイヤリティボーナスが付与されます。
資産運用ではリターン以上に手数料の低さが大事ともいわれますが、ただ闇雲に手数料が高い商品はダメ、と決めつけるのは少しもったいないですね。
手数料についてまとめると、海外積立の多くは手数料が高めですが、それを上回るボーナスや元本確保などのリターンがあることを理解しておきましょう。
利回り
海外積立がおすすめである最も大きな理由は高い利回りが期待できることでしょう。
先ほど挙げた海外積立のおすすめランキングの中の商品全てにいえることですが、どの投資も日本国内では実現が難しい利回りを期待できます。
もちろん高い利回りの裏にはリスクが伴いますが、資産の三分法をしっかり守って運用できれば、リスクは十分に分散できるでしょう。
気になる海外積立の利回りですが、一概に「●%」と答えることは難しいです。
これは各投資対象の運用方法が複雑であることや、手数料などを差し引いた実質的な利回りは、その時の運用状況によって大きく異なるためです。
ただ利回りが●%という数字に注目することもいいですが「値上がり益」に注目しておくといいでしょう。
特に海外積立おすすめランキング1位に挙げたフィリピン不動産は、年間の利回りというよりも、値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う側面が強いです。
フィリピンのような新興国では、不動産価格の上昇率が高く、1年で購入価格から200万円上がるということも珍しくありません。
仮にある年に物件価格1,500万円のフィリピン不動産に投資したとして、1年後に200万円価格が上がれば、年間13%というハイパフォーマンスとなります。
つまり、海外積立をする場合は、利回りが●%と注目するのもいいですが、不動産や証券の評価額の値上がり益がとれくらい期待できるかも注目しておくといいですね。
海外積立のおすすめ投資のまとめ
日本国内の金融商品や不動産への投資は「知っている」「聞いたことある」などの馴染みがあることから、投資対象として選ばれやすいです。
しかし人気がある一方で、大きなリターンを得ることは難しいでしょう。
特に日本は少子高齢化で経済も縮小傾向にあります。投資の基本は成長が期待できる投資先にお金を投じることです。
成長が期待できないところに投資をしても、リターンは得られませんよね。
ただし高い利回りを狙えば当然リスクが伴います。
この点を踏まえて、ご自身の資産の一部でも海外積立に振り向けることで、資産を守りながらも高いリターンが期待できるでしょう。